煮物にして食べると美味しい里芋。
春は里芋を植える時期です。
自分で作ればたくさんの里芋が収穫できます。
里芋を作るのが初めて、家庭菜園をするのが初めてでも作りやすいのでおすすめですよ!
この記事では、里芋作りが初めてでも失敗せずに育てられる方法とコツをお伝えしていきます。
- 里芋の育て方とコツ
- 里芋の保管方法
参考にして下さいね。
初めてでも失敗しにくい!里芋の育て方とコツ
里芋は春に植えて霜が下りる前の11月までに収穫します。
他の野菜に比べて長めの栽培期間になりますが、あまり手が掛からず、初めてでも失敗せずに美味しい里芋を作れます。
「里芋の栽培時期」
- 植える時期:4月下旬から5月上旬
- 収穫時期:9月下旬から11月
では、里芋の育て方を紹介していきますね。
流れは以下のようになります。
- 土壌の準備
- 種芋の用意
- 植え付け
- 成長過程中のお手入れ
- 収穫
土壌の準備
里芋に限らず、全ての野菜作りの基本が土壌作りです。
里芋は排水性と保水性に優れた肥沃な土壌を好みます。
里芋を植える2週間前までに、事前に土壌をしっかり耕し、腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきます。
茎や葉が縦にも横にも大きく生長する野菜なので、日当たりの良い、広めの場所を準備しましょう。
種芋の用意
里芋は種芋を土に植えて育てます。
種芋はホームセンターなどで売られているので、購入しておきます。
ふっくらとしていて形が良く、芽が傷んでいないものを選びます。
もし芽が出ているものがあれば、芽が出ているものを選びましょう。
自分で育てて収穫した里芋は、実は種芋として利用することもできます。
もし来年も里芋を作りたいなら、覚えておくといいですよ!
私は収穫した里芋を分けて、種芋ように取って保管をし、種芋として使ってます
種芋をそのまま植えても芽が出て育つのですが、中には芽が出ない種芋もあります。
土に植える前に、芽出しをしておくと育ちやすいです。
芽出しの方法
種芋を育苗ポットやプランターなどに少し土を入れてます。
種芋を芽が上になるように入れます。
芋全体が隠れるくらいに土を被せます。
水やりをすると写真のように種芋が顔を出してしまうので、また土を被せます。
温度変化が激しい時期でもあるので、ビニールや不織布を掛けて保温してあげます。
芽が出るまで3~4週間くらいかかるので気長に待ちましょう。
芽が出て3cmくらいまで伸びたら、移植します。
これくらいになったら、畑へ移植します ↓ ↓
植え付け
4月下旬から5月上旬頃に植え付けます。
しっかりと暖かくなってから植え付けましょう。
芽出ししていない種芋を植え付ける方法でご紹介します。
種芋を並べる溝を掘ります。
1個1個穴を開けてもいいのですが、手間なので、溝を掘ってます。
深さは10〜15cm程度が目安です。
株間は30〜40cm程度空けて並べます。
肥料も撒いておきます。
種芋に掛からないように、周りの土に撒きます。
しっかりと土をかぶせます。
鍬で上からトントンと優しく叩いてお、土を整えます。
発芽した種芋を移植する場合も、同じです。
株間を30〜40cm程度空けた穴を1個1個掘り、そこに植え付けていきます。
ビニールやマルチを張って保温をしておくと発育が良くなりますよ。
成長過程中のお手入れ
収穫までの間にお手入れをしてあげましょう。
やるべきお手入れは6つです。
- 水やり
- 芽かき
- 除草
- 土寄せ
- 追肥
- 害虫対策
水やり
里芋は乾燥に弱いので、乾燥させないように適宜水やりが必要です。
ですが、過剰な水分は根腐れの原因になるため、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやりましょう。
特に梅雨が明けた後の夏場の乾燥に注意が必要です。
芽かき
植え付け後すぐ〜5月下旬までに、芽が2つ出てきている場合は、小さい方を根元から抜き取っておきます。
それぞれ出てきた芽を放置していると生長が妨げられ、実の膨らみが悪く、小さく細長い里芋になってしまうので、芽かきを行いましょう。
6月以降に出てきた芽は、取らなくても大丈夫です。
除草と土寄せ
里芋の周りの草を定期的に除草します。
伸びた草が邪魔で里芋の葉に日光が当たらないと生育不足になってしまいます。
また、草がせっかくの養分を吸ってしまうので、除草はしっかり行いましょう。
除草の時に、里芋の周りの土をかき集めて株元に寄せてあげましょう。
大きくなってきた芋が土から出てしまうことがあるので、土寄せをして露出を防ぎます。
追肥と土寄せ
何回かに分けて追肥を行います。
1回目は、里芋の丈が30cmくらいに伸びてくる5月下旬~6月上旬頃に追肥を行います。
2回目は、1回目の追肥から2~3ヶ月間を開けた6月下旬~7月下旬頃に追肥を行います。
追肥はこの2回終わりです。
1回目と2回目の追肥の時にも土寄せをしてあげます。
土寄せはしっかり行ってあげましょう。
土寄せが不十分だと、芋が露出してしまい、日光に当たって緑化してしまいます。
緑化してしまった芋は、味も落ち、芋のふくらみも悪くなるので、除草や追肥の時にしっかりと追肥をしてあげて下さい。
害虫対策
里芋はアブラムシが寄ってきやすいです。
定期的に葉を確認して、アブラムシなどの虫がついていないか確認します。
葉を食べられてしまうと、日光の吸収が悪く、養分が子芋に行きにくくなってしまい、発育不足になってしまうので、害虫対策はしっかりと行いましょう。
水やりのときに、葉の裏までしっかりと洗い流して虫を取ったり、里芋の周りをしっかりと除草して、虫がつきにくくします。
ポイントは、見つけたらすぐに駆除することです。
収穫
- 収穫時期:9月下旬から11月
収穫期は植え付けから約5〜6ヶ月後です。
葉が黄色くなり、枯れ始めたら収穫の準備をしましょう。
里芋は寒さに弱く、霜に当たると痛むことがあります。
霜が下りる前に収穫を済ませましょう。
収穫方法は、茎を切り取ってから、株の周りの土を掘り起こし、根元から優しく引き抜きます。
無理に引っ張ると、里芋が傷つく可能性があるため注意が必要です。
親芋、子芋、孫芋と大きさが様々な芋がくっついているので、1個1個分けて、土や根を掃い落とします。
収穫直後が1番美味しいですよ
里芋は長期保管も可能。適切な保管方法
里芋をすぐに食べきらずに保管したい場合もあるでしょう。
適切な方法で保管をすれば、長期の保管も可能です。
保管方法のポイントをお伝えします。
直後の処理
収穫直後の里芋は、まず土や泥を優しく払い落とします。
水洗いは避け、乾いた布などで軽く拭き取る程度に留めましょう。
水分が残ると腐敗の原因になるため、里芋はできるだけ乾燥した状態で保存します。
温度と湿度の管理
里芋は低温多湿の条件下で保存すると長持ちします。
理想的な保存温度は5〜10℃の範囲、湿度は80〜90%程度が望ましいです。
寒さに弱いので、寒すぎるところでの保管はしない方がいいです。
里芋のせっかくの風味が損なわれてしまいます。
また、高温になる場所での保管もカビの原因になってしまうので、避けた方がいいです。
通気性を確保する
里芋を保存する際は、通気性の良い容器や網袋を利用します。
これにより、湿度が高くなりすぎず、かつ空気の流通を保ちながら、適切な湿度を維持できます。
また、里芋同士が密接していないようにすることで、腐敗や病気の拡散を防ぎます。
土をつけたまま保存する
土を払い落とさずに保存する方法もあります。
土が自然な保湿材となり、里芋が乾燥しすぎるのを防ぎます。
新聞紙で包む
土をつけたまま1時間くらい乾燥させたら、里芋を新聞紙で一つずつ包んでから、通気性の良い箱やかごに入れて保存します。
こうすることで、湿度を適度に保ちながら、直射日光や外部からの衝撃を避けることができます。
冬を越したい場合は、芋を分けずに土の中に埋める
収穫した里芋は種芋にすることもできます。
里芋を植える時期は、4月下旬頃からなので、冬を越す必要があります。
その場合は、子芋や孫芋を分けずに、株のまま土に埋めて保管をします。
まず、深さ60cmくらいの穴を作ります。
その穴に、茎の根本を下にして、株ごと入れます。
その上に土を被せて、雨などの水分が入り込まないように、その上に藁やビニールを被せて覆います。
こうすることで、春まで里芋を保管しておくことができます。
里芋を失敗なく育てるコツは、芽出しと土寄せ!
里芋は植えてから収穫まで長いですが、初めてでも育てやすいです。
育て方のコツさえ知っておけば、美味しい里芋がたくさん収穫できます。
コツを何個かご紹介しましたが、その中でポイントは
- 植える前に芽出しをしておく
- 土寄せをしっかり行う
です。
芽が出る前に、そのまま植えてもいいのですが、植え付けをする前に芽出しをしておく方が発芽しないというリスクも避けられ、順調に生育しやすくなります。
収穫までの間もお手入れをしてあげましょう。
除草や追肥も大事ですが、大きくふっくらとした里芋にするには、土寄せが大事です。
土寄せが不十分だと、芋が地上に顔を出してしまい、緑化や、風味が落ちてしまいます。
少なくとも3回は土寄せをしてあげます。
収穫できた里芋はすぐに食べるのがおすすめです。
収穫直後が1番美味しいです。
保管をする場合は、土がついたまま1時間くらい乾燥させ、新聞紙に包んで、風通しの良い、冷暗所で保管をしましょう。
寒すぎても暑すぎても里芋を傷めてしまうので、温度に注意です。
収穫した里芋を種芋として利用することもできます。
その場合は、芋を分けず、深さ60cmくらいに掘った土の中に株元を反対(茎の根本が下)にして埋めます。
その上に藁やビニールを被せておくと、雨などの水から里芋を守ることができます。
煮物にして食べると美味しい里芋。
初めてでも育てやすく、たくさん収穫できるので、ぜひ試してみて下さい。