家庭菜園を続けていくと、「次に何を植えよう?」と悩むことが増えてきますよね。
特に、大根を育てた後は注意が必要です。
なぜなら、野菜には“相性”があり、同じ科の野菜ばかりを続けて植えると「連作障害」を起こすことがあるからです。
この記事では、
- 大根の後に植えてもいい野菜
- 逆に植えない方がいい野菜
- その理由
を初心者の方にも分かりやすく解説します。
大根の栽培が終わった後の畑を、上手に活用するためにぜひ参考にしてください。
そもそも「連作障害」とは?
連作障害とは、同じ野菜や同じ仲間(科)の野菜を同じ場所に続けて植えることで、作物の生育が悪くなったり、病害虫が増えたりする現象です。
主な原因
- 土壌中の栄養バランスの偏り:同じ科の野菜は同じ栄養を必要とするため、特定の栄養素ばかりが不足しやすい。
- 病害虫の蓄積:同じ科の植物につく害虫や病気が、畑に残ったままになりやすい。
- 微生物バランスの変化:特定の作物に有利な微生物ばかりが増えると、他の作物にとって不利な環境になる。
これを防ぐためには、「輪作(りんさく)」という方法を取り入れるのが基本です。
大根は「アブラナ科」の野菜です。
同じアブラナ科には以下のような野菜があります。
- キャベツ
- ブロッコリー
- 小松菜
- チンゲンサイ
- カブ
- ハクサイ
- 水菜
これらは連作障害のリスクが高いため、大根の後に続けて植えるのは避けましょう。

大根は比較的連作障害が出にくいと言われているので、同じアブラナ科の野菜を植えても大丈夫という説もあります。
ですが、避けた方が安心ですね。
大根の後に「植えない方がいい野菜」
大根の後に避けるべき野菜は、同じアブラナ科の野菜です。
主な例と、その理由を具体的に紹介します。
① キャベツ・ブロッコリー・カリフラワー
理由:同じアブラナ科で、栄養や病害虫の傾向もほぼ同じ。
リスク:根こぶ病やヨトウムシなどの害虫が残っていると、再び被害を受けやすい。
② 小松菜・チンゲンサイ・水菜などの葉物
理由:栄養の吸い方や病気のリスクが似ている。
リスク:特にアブラムシや菌核病などが引き続き発生することがある。
③ カブ・ハクサイ
理由:根や葉の病気が土中に残っていると発症しやすい。
リスク:カブの根腐れ病、ハクサイの軟腐病など。

ここに記載例としてあげませんでしたが、大根もアブラナ科で大根の後に続けて植えない方がいいですよ。
アブラナ科以外の野菜では、
根菜野菜(根もの野菜):ニンジン、じゃがいも、ごぼう
も避けた方がいいです。
大根と同じ根菜類なので、病害に遭いやすいです。
大根の後に「植えてもいい野菜」
大根の後に植えても問題が少ない、むしろ相性の良い野菜は、輪作の観点から、異なる科の野菜を選ぶのがポイントです。
① トマト(ナス科)
理由:アブラナ科とは異なるナス科で、栄養の取り方や病気の傾向が違う。
ポイント:日当たりの良い場所で育てやすく、連作障害も避けやすい。
② ピーマン・ナス(ナス科)
理由:トマトの場合と同じ
注意点:ナス科同士の連作には注意が必要なので、大根→ナス→別科とローテーションを考えると良い。
③ インゲン・エダマメ(マメ科)
理由:マメ科植物は根に根粒菌が付き、土に窒素を供給する働きがある。
メリット:大根で減った土壌の栄養バランスを整えることができる。
④ サツマイモ・ジャガイモ(ヒルガオ科/ナス科)
理由:連作障害のリスクが低く、肥料が少なくても育つ。
注意点:ナス科のジャガイモは、ナスやトマトと連作しないように注意。
⑤ 玉ねぎ・ニンニク(ヒガンバナ科/ネギ科)
理由:大根と異なる性質を持ち、病害虫の影響を受けにくい。
メリット:冬越し野菜としても活躍。
大根の後におすすめの作付けスケジュール
季節ごとのおすすめ作付け例を紹介します。
春に大根を収穫した後(5~6月)
春に大根を収穫した後に植える野菜は、夏野菜である
- トマト
- ピーマン
- ナス
- インゲン
- エダマメ
です。
植え付けのタイミングは、どれも5月中旬〜6月になるので、春に大根を収穫した後に植えるのにぴったりの野菜です!
秋に大根を収穫した後(11~12月)
秋に大根を収穫した(11〜12月)場合は、大根の後に植える野菜は冬を越しをさせる野菜になります。
冬越し野菜:玉ねぎ、ニンニク

絹さややグリーンピースなどのエンドウ豆を冬越しさせて育てる場合も大根の後に植えるのにぴったりな野菜になります!
畑を休ませる「緑肥」も効果的
大根の後にすぐに野菜を作らず、その畑を休ませる「緑肥」もおすすめです。
どうしても何を植えていいか迷った場合や、連作を避けたい場合は「緑肥(りょくひ)」を植えるのも一つの手です。

緑肥とは、土壌改良を目的として育てる植物で、育った後にすき込んで肥料として使います。
大根の後におすすめの緑肥
ヘアリーベッチ(マメ科):窒素固定能力があり、土の栄養回復に効果的。
ライ麦:根が深く張り、土を柔らかくしてくれる。
まとめ~大根の後は“違う科”を選べばOK!~
大根を育てた後の畑には、同じアブラナ科の野菜を植えるのは避け、ナス科・マメ科・ネギ科などの別のグループの野菜を選ぶようにしましょう。
輪作を意識すれば、連作障害を防ぎ、病害虫の被害も減らせます。

輪作の基本ルールは、
同じ科の野菜を2~3年空けて植える
です!
特にネギ科やマメ科は初心者でも育てやすい野菜なので、おすすめですよ!
マメ科の中でもインゲンは、つるありとつるなしがあります。
つるなしの方が支柱やネット張りの手間がないので、とても楽に育てられます。
ぜひ今回紹介した野菜の組み合わせを参考に、大根の後に植える野菜の計画を立ててみて下さいね。