冬野菜も植えてしまって、あとは育つの待つだけ。
まだ植えられる畑があるけど、春になるまで置いておこう。
冬は少しだけゆっくりできる時期でもあります。
春になるまでもう何もすることはない、という人いませんか?
寒起こし、やりましたか?
寒起こしとは、冬の間に何も栽培していない畑で行う土壌消毒・土壌改良のことです。
冬の寒い時季にしかできない土壌改良なので、今のうちにやっておきましょう。
寒起こしとは?
冬の寒い時期の低温を利用して行う土壌消毒・土壌改良のことを寒起こしといいます。
天地返しと呼ばれる場合もあります。
土を山のように盛られているのを見たことはありませんか?
何も植えていない畑の土をシャベルなどで掘り起こして、地中深くにあった土を表面に出して外気に当てているんです。
冬の寒気に当てることで、土の中にいた、作物に悪影響を与える害虫や病原菌を死滅させることができます。
春になるとまたたくさんの作物を植えます。
この寒起こしは冬にしかできない土壌改良です。
小休止となるこの冬の時期に、何も植えていない土を消毒・改良をして、春からの栽培に備えておきましょう。
寒起こしの効果
土を掘り返して、地中深くにあった土を寒気にあてることで、
- 害虫や病原菌の死滅
- 野菜作りに適したフカフカの土質になる
- 冬に繁殖する雑草の抑制
という効果が期待できます。
土の中で眠っていた害虫や病原菌、雑草の種や根を寒気にさらすことで、ダメージを与えて死滅させます。
こうすることで、春になって繁殖する害虫や病原菌、雑草をなくしていき、作物の育ちを良くさせるんです。
また、寒起こしは、掘り返した土をほぐさず、デコボコのまま放置しておきます。
大きな塊もそのままにしておきます。
土の中に含まれる水分が夜の間に寒さで凍り、日中は溶けて乾燥します。
これを繰り返すことで、土の塊も崩れて隙間ができていき、水はけや通気性が良くなっていきます。
細かくしていた土の塊も、勝手にほぐれて柔らかくなっていくので、春には野菜を育てるのに適したフカフカの土になってくれます。
土がフカフカでないと、根張りが悪く、野菜の育ちも悪くなってしまうので、この時期ならでは土壌改良ですね。
寒起こしのやり方
寒起こしのやり方はとても簡単です。
〇実施時期:12月~2月
霜が降りるくらいの時期くらいから始めましょう。
〇用意する物
- シャベル(大きめのもの)あるいはスコップ
- 米ぬか(あれば)
- 石灰(あれば)
〇やり方
1.シャベルで掘り起こす
野菜くずや野菜の根があれば取り除いて、深さ30~40cmを目安に土を掘り起こしていきます。
シャベルは大きめの物を使いましょう。
大きくて頑丈な物がおすすめです。
シャベルを土に挿して、上の方の刃の肩に片足を乗せて体重をかけて土の中に押し込んでいきます。
シャベルの持ち手を自分の方に引いて刃を持ち上げます。
裏返して土を落とします。
土が重いので、こんな風にテコの原理を使って掘り返していくとやりやすいです。
といってもある程度は力いりますし、中腰にもなったりするので、やり過ぎると体傷めるので、ちょっとずつやっていきましょうね。
私は一気色んなところを1日でやってしまって、見事に腰を傷めました(^^;
ここでポイントは、掘り返した土の塊はそのままにしておくことです。
凍結・解凍を繰り返すことで、土が解れ、勝手に柔らかくなっていきます。
2.米ぬかあるいは石灰窒素があれば撒いておく
米ぬかは良質な土を作ってくれる微生物の餌になるので、米ぬかをまくともっと良い良質な土ができあがります。
石灰窒素は根こぶ病や雑草の種の防除に効果があるので、土壌消毒の効果を高めてくれます。
3.1か月放置
寒起こしを行って、1か月ぐらいすると土がサラサラになっています。
サラサラになった土にさらに、牛ふん堆肥や腐葉土を撒き、鍬で良く耕すことで、もっと土がフカフカになります。
冬にしかできない土壌改良なので、ぜひやっておきたいですね。
少しゆっくりできる冬に、春のために土壌改良をして、春からはまた良い野菜作りをしていきましょう。