夏の代表野菜の枝豆。
初心者でも育てやすい野菜なので、挑戦された方も多かったと思います。
私も枝豆は毎年栽培している定番野菜の1つです。
枝豆の収穫が終わったので、次の野菜を植えようと計画している方も多いのではないでしょうか?
でも、枝豆の後に何を植えたらいいのか分からない。
連作障害に気を付けないといけないし…。
と悩んでいる方もいらっしゃると思います。
この記事では、
- 枝豆の後に植えていい野菜と特におすすめの野菜
- プランターでも育てられる野菜
- 枝豆の後に植えてはいけない野菜
を詳しくご紹介していきます。
枝豆の後の土壌の耕し方が、他の野菜と違う部分があります。
枝豆の特長を最大限生かす土壌管理の部分もお伝えしていきますね。
枝豆の後に植えるのに特におすすめは白菜
枝豆の後に植える野菜は、枝豆と同じマメ科以外の野菜でしたら、何でもよく育ちます。
枝豆の根っこは根粒菌と共生し、土壌に窒素を固定する性質があります。
そのため、枝豆を栽培した土壌は、窒素を取り込み養分に変えてくれるので、栄養が豊富になり、枝豆の後に植える野菜がとても育ちやすいんです。
「枝豆の後に植えてもいい野菜」
マメ科以外の野菜ならOK
- 葉物野菜:レタス、ほうれん草、小松菜、白菜
- 根野菜:大根、ニンジン
特におすすめなのは、白菜!
枝豆の収穫が終わるのが、だいたい8月~9月上旬です。
8月~9月に植えられる野菜に、上記であげた野菜は全て植えられますが、中でも特におすすめなのが、白菜なんです。
白菜は、8月下旬~9月上旬に種蒔きを行います。
苗から育てる場合は、9月~10月頃になります。
ちょうど枝豆が終わった時期に栽培が始められる野菜で、白菜は葉物野菜でも結球をして大きくなる野菜なので、たくさんの養分が必要になってきます。
そこで、活躍するのが、枝豆の根と共生していた根粒菌がたくさん入っている土壌です。
枝豆の後の土壌は、根粒菌が窒素を取り込んで土の中で養分に変えてくれているので、たくさんの養分を必要とする白菜を育てるにはぴったりの土壌なんです。
プランター栽培におすすめの野菜
枝豆をプランターで育てていた方もいるのではないでしょうか。
枝豆を育てていた土をそのまま使って、小松菜やほうれん草などを育ててもいいですね。
枝豆の後作として1番おすすめなのは白菜だとお伝えしましたが、プランターで白菜を育てる場合は、大きめで深さのあるプランターが必要になります。
プランターで育てていた枝豆の後作としておすすめなのは、プランターでも育てやすい小松菜やほうれん草です。
小松菜やほうれん草は生育も早く、プランターでも十分よく育ちます。
野菜を育てるのが初めての方でも育てやすい野菜なのでおすすめですよ。
枝豆の後に植えてはいけない野菜はマメ科の野菜
枝豆は連作障害を起こす野菜です。
なので、枝豆の後に枝豆はもちろん、枝豆と同じマメ科の野菜は枝豆の後に植えない方がいいです。
「枝豆の後に植えてはいけない野菜」
- 枝豆
- スナップエンドウ
- インゲン
- グリーンピース
- 絹さや
- ソラマメ
- 落花生
などのマメ科の野菜
枝豆の根粒菌は、窒素を取り込むので、他の野菜にとってはプラスに働いて育ちをよくさせてくれるのですが、枝豆と同じマメ科の野菜にとっては、逆にマイナスになってしまい、病気になりやすく、育ちが悪くなってしまいます。
枝豆の後に同じマメ科の野菜を植える場合は、2~3年は期間を開けましょう。
秋頃から種蒔きをするスナップエンドウや絹さや、グリーンピースは、枝豆を育てていた場所ではないところに種蒔きをするようにしましょう。
枝豆の後の土壌作りはいつもとちょっと違う
育てていた野菜が終わったら、次への野菜に向けて土壌管理を行っていきますが、いつもなら残った野菜の根も取り除いて、石灰・堆肥を撒いてしっかり土に混ぜ込みます。
これがいつものやり方です。
ですが、
枝豆の場合はいつもとやり方が違います!!
枝豆の場合は、根を取り除かずに、残した方がいいんです。
その理由は、前述した枝豆の根の根粒菌。
根粒菌は土壌に窒素を取り込み、養分に変えてくれるとお伝えしました。
なので、枝豆があった土壌は養分たっぷりの状態です。
その状態をそのまま活かしましょう!
「枝豆の根を残すメリット」
- 土壌改良: 枝豆の根には、根粒菌という窒素を固定する働きをする菌が共生しています。この根を土中に残すことで、自然に土壌に窒素が供給され、土壌が肥沃になります。
- 土壌構造の改善: 枝豆の根は土中深くまで伸びており、土壌に多くの空隙を作ります。この空隙は、空気の通りをよくし、水の排水性を高める働きをします。結果的に、土壌の団粒構造が改善され、根張りの良い植物を育てることができます。
- 病害虫抑制: 土壌中に根が残っていると、他の植物の病害虫の発生を抑制する効果が期待できます。
枝豆の根や茎・葉も残したまま耕す
枝豆が終わった後も、枝豆の根や茎・葉はそのまま残しておきます。
いつもなら野菜が終わった後は、根・茎・葉はできるだけ取り除きますが、枝豆の場合は、そのまま残し、残した根・茎・葉を活かすようにします。
では、枝豆が終わった後の土壌の具体的な耕し方を説明していきます。
「枝豆が終わった後の具体的な耕し方」
1.枝豆の収穫が終わったら
枝豆を収穫した後、根が土中に残るように、根を残して地上部(茎や葉)だけを刈り取ります。
2.茎や葉は捨てずに乾燥させる
刈り取った茎や葉を土の上に放置し、乾燥させます。
3.すき込む
乾燥させた茎や葉を土にすき込みます。
このとき、土の中にある根も一緒に土中に混ぜ込むようにして、しっかり耕します。
次の野菜を植えるのは2~3週間置いてから
4.枝豆の茎・葉・根をすき込んだら、2~3週間は置きます。
その間にしっかり分解されていきます。
堆肥や腐葉土はいっさい使いません。
堆肥や腐葉土を使うと、肥料過多になってしまい、逆に発育を阻害されてしまうことがあるので、土壌が痩せているなどのことがない限りは、堆肥や腐葉土は撒かないようにしましょう。
2~3週間経ったら、次の野菜の植え付けです。
まとめ
枝豆は連作障害を起こす野菜なので、枝豆と同じマメ科のインゲン・スナップエンドウ・ソラマメなどは枝豆の後作には向いていません。
「枝豆の後に植えてはいけない野菜」
マメ科の野菜
- 枝豆
- インゲン
- スナップエンドウ
- 絹さや
- ソラマメ
- グリーンピース
- 落花生
枝豆の根には根粒菌という菌が共生しており、その根粒菌が窒素を取り込み、土壌で養分に変えてくれます。
枝豆の土壌は養分が豊富なので、枝豆の後に植えた野菜はどれもとても育ちが良いです。
枝豆の後作として特におすすめなのが、白菜です。
枝豆は、マメ科以外の野菜であれば、どれを植えてもいいのですが、時期と枝豆の豊富な土壌の養分から、養分がたっぷり必要とする白菜がぴったりなんです。
「枝豆の後に植えた方がいい野菜」
- 葉物野菜:白菜、小松菜、ほうれん草、レタス
- 根野菜:大根、ニンジン
枝豆の収穫が終わるのが8月頃です。
白菜は、8月下旬~9月上旬が種蒔き、苗から育てる場合は、9月~10月上旬が植え付けになるので、ちょうどいい時期になります。
丸々と大きな白菜を育てるコツとしては、枝豆の後の土壌作りです。
枝豆の後の土壌作りは、いつもとやり方が違います。
いつもなら収穫が終わった野菜は、根も含めてしっかり取り除くのですが、枝豆の場合は全て残します。
根を残す形で株元を切り取り、茎や葉は土の中の根と一緒に土の中にすき込みます。
耕したら2~3週間放置し、それから次の野菜を植えます。
堆肥や腐葉土は撒きません
枝豆の特長を生かした土壌作りをすることで、大きく立派な白菜ができるようになります。
次の野菜が白菜ではない場合も、枝豆の後は同じやり方で土壌作りをします。
プランターで枝豆を育てていた場合は、小松菜やほうれん草がおすすめです。
白菜でもプランター栽培は可能ですが、数が限られてしまうことと、大きくて深めのプランターが必要になってきます。
小ぶりで生育も早い、小松菜やほうれん草がプランター栽培にはおすすめなので、やってみて下さいね。