秋も深まり、そろそろ冬の足音が聞こえてくる時期になりました。
ナスを秋まで育てていた方は、そろそろ終わりを迎える頃だと思います。
なすびが終わったけど、次は何を植えたらいいのかしら?
ナスの後に植えてはいけない野菜ってあるんだろうか?
このように悩まれている方も多いのではないでしょうか?
実は、なすびを栽培した後の土地に何を植えるか、つまり「後作」の野菜を選ぶことは、次の作物の生育に大きな影響を与える重要な作業です。
なので、なすびを植えた後にどんな野菜を植えるべきか慎重に選ぶ必要があります。
この記事では、なすびの後に植えるのに適した野菜と、避けたほうが良い野菜について詳しく解説します
なすびの後に植えてもいい野菜はナス科以外の野菜
家庭菜園を楽しむ上で、連作障害は避けたい課題の1つです。
連作障害とは、同じ場所に同じ作物や同じ科の作物を続けて育てることで、土壌に病害虫や特定の養分の偏りが生じ、作物がうまく育たなくなる現象のことをいいます。
次の野菜の生育不良や病気になりやすくなるので、連作障害が起こる野菜なら、連作を避けないといけません。
なすびはナス科の野菜で、この科の作物は特に連作障害が起きやすいと言われています。
そのため、なすびを収穫した後は、ナス科の野菜を避けることが重要です。
連作障害を回避するためには、輪作(異なる科の作物を交互に栽培する)や、土壌の改良が必要です。
10月中旬、いわゆる秋ナスと言える時期までなずびを育てている方もいると思うので、10月以降になすびの後に植えてもいい野菜をピックアップしました。
「なすびの後に植えてもいい野菜」
- ほうれん草
- 小松菜
- 白菜
- キャベツ
- ソラマメ、絹さや、スナップエンドウ、サヤエンドウ、グリーンピースなどのマメ科の野菜
- 大根
- 玉ねぎ、にんにく、ネギ
特におすすめなのが、絹さややグリーンピースなどのマメ科の野菜です。
種からでも簡単に育てることができます。
なぜなら、マメ科の植物は根に窒素固定菌を持ち、土壌に窒素を供給してくれるからです。これにより、土壌の栄養バランスが整い、次に植える作物が育ちやすくなります。
マメ科の野菜は10月中旬~11月上旬に種を蒔き、冬を越して春に収穫します。
比較的手も掛からず、無事に冬を越せれば、たくさん収穫できるので、初めてでも育てやすい野菜なので、おすすめですよ
初めての方でも育てやすい野菜で、なすびの後に植えてもいい野菜は、玉ねぎ・にんにく・ネギです。
これらの野菜は、土壌中の害虫を忌避する効果があるため、次作物への害虫の発生を抑えることが期待されます。
ちょうどなすびが終わった後くらいが植え付け時期となります。
特にネギは、なすびが終わった土壌をそのまま使ってすぐに植えることができ、手もかかりません。
1度植えたら長い期間楽しむことができます。
料理にちょっと添えるのにネギは大活躍ですよね。
玉ねぎやニンニクはちょうど10月中旬~下旬に植え付けをし、春に収穫するようになります。
他には、大根も初心者でも育てやすい野菜です。
種から育てることができます。
キャベツや白菜を植える場合は、10月以降ならば、種からよりも苗からの方が育てやすいです。
キャベツ・白菜は虫に注意です。
虫に食べられやすい野菜なので、不織布等を使って防虫対策を行いましょう。
なすびの後はナス科の野菜は植えない方がいい
連作障害の話を冒頭でしましたが、なすびは連作障害を起こす野菜なので、なすびの後に植えない方がいいのは、同じナス科の野菜です。
ナス科の野菜って、なすび以外にどんな野菜があるの?
具体的に例を挙げていきますね
「同じナス科の野菜」
1. トマト
トマトはナス科の代表的な野菜です。
トマトをなすびの後に植えると、連作障害のリスクが非常に高くなります。
同じナス科の野菜同士では、同じ病害虫が発生しやすく、また土壌中の同じ養分を多く消費してしまいます。
2. ピーマン
ピーマンもまたナス科の野菜であり、トマト同様に連作障害の原因となります。
ピーマンとなすびは土壌中の栄養を取り合い、特にカリウムの不足を招くことがあります。
3. ジャガイモ
ジャガイモもナス科に属するため、なすびの後に植えるのは避けた方が良いです。
ジャガイモは病気に弱く、特に「青枯病」や「疫病」の発生リスクが高まります。
4. トウガラシ
トウガラシもナス科の一員であり、なすびの後に植えると連作障害が発生しやすくなります。
特に、病害虫の問題が大きいです。
5. シシトウ
シシトウも同じ理由で、なすびの後には適していません。
これらのナス科の野菜は全て、連作障害のリスクを高めるため、避けるべきです。
だいたいなすびと同じ時期に植える野菜ばかりなので、なすびの後に植えることはあまりない野菜ばかりですが、じゃがいもは秋に植えるじゃがいももあるので注意が必要です。
じゃがいもは春植えと秋植えがあります
秋じゃがを植える時に、なすびの後の土壌に植えないよう気を付けましょう。
連作障害を防ぐための対策
なすびの後に植える作物を選ぶ際に重要なのは、連作障害をいかに防ぐかです。
連作障害をどうやって防ぐのかをここではお伝えしておきます。
1. 輪作
輪作は、異なる科の作物を交互に栽培する方法です。
これにより、土壌中の特定の養分の偏りや病害虫の発生を抑えることができます。
なすびの後には、ナス科以外の作物を植えることを基本としましょう。
2. 緑肥を活用する
緑肥(みどりごえ)として栽培する作物を利用するのも効果的です。
例えば、クローバーやマメ科の植物は、土壌に窒素を供給し、土を肥沃に保つ役割を果たします。
なすびの後にマメ科の野菜を植えるのがおすすめな理由がこれです。
私はいつもグリーンピースか絹さやを植えています。
3. 土壌の改良
定期的に土壌を改良することも大切です。
腐葉土や堆肥を追加し、土壌の養分バランスを整えましょう。
なすびの後に野菜を植える時は、まずは石灰を撒く。
1~2週間したら肥料を撒くが基本になります。
肥料を撒いた後も2~3週間は置いてから野菜を植えましょうね。
4. 病害虫対策
連作障害を防ぐためには、病害虫の予防も欠かせません。
定期的に害虫駆除や病気の予防策を講じ、健全な土壌環境を維持しましょう。
まとめ
なすびの後に何を植えるかは、連作障害を防ぐために非常に重要なポイントです。
なすびの後は、ナス科の野菜は植えない
ポイントとしてはこれを抑えておけばOKです。
ナス科の作物は避け、他の科の野菜を選ぶことで、土壌の健康を守り、次の作物の成長を促進することができます。
秋ナスまで育てていた方は、なすびが終わる時期から植えられるのは、
- ほうれん草
- 小松菜
- 白菜
- キャベツ
- ソラマメ、絹さや、スナップエンドウ、サヤエンドウ、グリーンピースなどのマメ科の野菜
- 大根
- 玉ねぎ、にんにく、ネギ
です。
この中で特におすすめなのが、グリーンピースなどのマメ科の野菜です。
マメ科の野菜の根には根粒菌という菌が共生しており、この菌が空気中の窒素を土壌に取り込み、養分に変えてくれます。
なすびに養分が取られ、痩せた土壌にはぴったりの野菜です。
なすびが終わった時期から植えられること、初めての方でも手間がほとんどかからないので育てやすいので、マメ科の野菜はおすすめですよ
他には、ネギやニンニク、玉ねぎもおすすめです。
連作障害のリスクが低い野菜を上手に選んで、家庭菜園を楽しんでください。