トマトの収穫を終えた後、次の野菜を何にしようか悩んだことはありませんか?
実は、トマトの後に何を植えるかによって、次の野菜の生育や収穫量に大きな影響を与えることがあるんです。
トマトの後に植えた野菜によっては連作障害が起き、野菜が上手く育たたないことがあります。
この記事では、トマトの後作について、
- トマトの後に植えてもいい野菜、
- トマトの後は絶対に避けるべき野菜(後に植えてはいけない野菜)
- トマトが終わった後の土壌管理の方法
など詳しく解説していきます。
トマトの後作におすすめなのはネギ
トマトは連作障害を引き起こす野菜です。
そのため、トマトを植えた後にまたトマトを植える場合は3~4年は開けましょう。
その間に、トマトとは違う科を植えれば土壌が活用できます。
「トマトの後に植えてもいい野菜」
- ネギ(ネギ、長ネギ)
- 玉ねぎ
- ブロッコリー
- 三つ葉
- キャベツ
- 白菜
- レタス
- 小松菜
- ほうれん草
- マメ科(インゲン豆、絹さや、スナップエンドウ、グリーンピースなど)
- にんにく
トマトの後に植える野菜は、トマトと同じナス科(ナス、じゃがいもなど)と相性が悪いウリ科(かぼちゃ、きゅうりなど)以外であれば大丈夫です。
大根や人参も避けた方がいいでしょう。
トマトが終わる時期は9月頃です。
トマトの後作はだいだい10月頃から植える時期の野菜になります。
特におすすめなのが、ネギ
ネギは、小ネギと長ネギの両方とも秋から植え付けが始められ、初めて育てる方でも育てやすいです。
同じネギ科の玉ねぎもおすすめですよ
トマトの後作にネギが特におすすめな理由は、単に連作障害を防ぐだけでなく、土壌改良や他の野菜の生育促進など、様々なメリットがあるからです。
トマトの後作にネギがおすすめな理由
- 連作障害の抑制
土壌病害虫の抑制
ネギ類は、独特の香りを持つ揮発性物質を出すことで、土壌中の線虫や害虫を抑制する効果があります。
トマトの根に付く線虫などは、ネギの香りによって忌避されるため、トマトの連作障害を防ぐ一助となります。
土壌改良
ネギの根は深くまで伸び、土壌を耕す効果があります。
また、ネギは土壌中のミネラルバランスを整える働きも期待できます。
- 相互作用による生育促進
共生菌の促進
ネギとトマトは、それぞれ根に共生する微生物の種類が異なり、互いの生育を促進し合う効果が期待できます。
栄養の補完
ネギは土壌からカリウムを多く吸収しますが、トマトはカルシウムを多く吸収します。
そのため、ネギを栽培することで、トマト栽培で消費されたカルシウムを補うことができます。
ネギには野菜の病気を軽減してくれる効果が期待できるので、トマトの後作におすすめなんですよ。
もちろん、トマトの後に植えてもいい野菜であれば、ネギでなくてもOKです。
ですが、連作障害を引き起こしにくい野菜といえども、トマトが終わった後に、次の野菜を植える前に、土壌消毒などをしっかり行ってから植えるようにしましょう。
ネギはプランター栽培にもおすすめ
トマトをプランターで育てていた方もいるでしょう。
その場合は、土を完全に入れ替えてから次の野菜を植える方が病気を防げるので安心ですが、ネギを栽培する場合は、トマト栽培に使っていた土をそのまま使ってネギを栽培することもできます。
ネギに土壌消毒の効果があるため、そのまま植えても大丈夫なんです。
ネギは伸びたら切って料理に使え、また伸びてくるので、とても便利な野菜です。
長期間楽しむことができ、手入れもほとんどいらないので、栽培も簡単にできます。
ネギの独特の匂いが虫除けにもなるので、野菜を育てているプランターの近くにおくと虫除け効果も期待できますよ
ネギの他には、トマトの後作でプランター栽培におすすめなのが、三つ葉です。
みつばも初めての方でも育てやすい野菜です。
小松菜やほうれん草もプランターで育てやすいのでおすすめですよ。
トマトの後に植えない方がいい野菜は、トマトと同じナス科の野菜
トマトの後作で避けるべき野菜は、トマトと同じナス科の野菜です。
トマトは連作障害を起こすため、トマトはもちろん、トマトと同じナス科のナス、ピーマン、じゃがいももトマトの後には植えない方がいいです。
他にもナス科と相性が悪いウリ科、ニンジン、大根もトマトの後作には向いていません。
「トマトの後に植えない方がいい野菜」
- トマト
- ナス
- ピーマン
- じゃがいも
- オクラ
- きゅうり
- かぼちゃ
- ニンジン
- 大根
トマトの後作として避けるべき理由
ナス科やウリ科、大根・ニンジンがトマトの後作に避けるべき理由としては主に3つあります。
1.連作障害
同じ科の作物: トマト、オクラはともにナス科の植物です。同じ科の植物を連作すると、土壌中の特定の病害虫が増殖しやすくなり、次の作物の生育を阻害する可能性があります。
根の病害: トマトの根に付く線虫などの病害虫が、オクラや根菜類にも感染しやすいため、連作を避けることで病害の発生を抑えることができます。
2.土壌の養分
偏った養分吸収: トマトは、特定の養分を多く吸収する傾向があります。そのため、トマトを連作すると、土壌中の特定の養分が不足し、次の作物の生育に悪影響を及ぼすことがあります。
根菜類との競合: ニンジンや大根は、土中深く根を張って養分を吸収するため、トマトの後作にすると、土壌中の養分が不足し、根菜類の生育が阻害される可能性があります。
3.ネコブセンチュウ
根こぶ形成: ネコブセンチュウは、植物の根に寄生してこぶを作り、生育を阻害する線虫の一種です。トマトはネコブセンチュウに感染しやすい作物であり、トマトの後作にオクラや根菜類を植えると、ネコブセンチュウが増殖し、これらの作物の生育を阻害する可能性があります。
トマトが終わった後の土壌管理
トマトを栽培した後は、次の野菜を育てるために、土壌をしっかりと管理することが大切です。
- 土壌消毒: 熱湯消毒や薬剤消毒などを行い、病原菌を殺菌します。
- 堆肥や有機肥料の施用: 土壌に有機物を与え、土壌の団粒構造を改善します。
- 緑肥の利用: マメ科の植物を植え、土壌に窒素分を供給します。
- 土壌改良剤の使用: 土壌のpHを調整したり、微生物を増やしたりする効果があります。
「プランター栽培の場合の注意点」
プランターでトマトを栽培していた場合は、用土をすべて交換するか、新しい用土と混ぜて使うようにしましょう。
また、鉢の消毒も忘れずに行いましょう。
トマトを栽培していた土をそのまま使えるのはネギです。
トマトの後作としてもおすすめで、手入れもほとんどいらない、育てやすい野菜です。
ネギに土壌消毒の効果があるので、そのまま植えても大丈夫なんですよ!
トマトが終わった後は、しっかりと土壌消毒を行い、堆肥などを撒いて耕しましょう。
異なる科の作物を順番に栽培することで、連作障害を防ぎ、土壌のバランスを保つ輪作をしていくことで、トマトの後の野菜も元気な野菜が育ってくれます。
トマトの後により良い野菜作りをするために上手く輪作をしていこう
この記事では、トマトの後に植えてもいい野菜とトマトの後に植えない方がいい野菜をご紹介してきました。
トマトは連作障害を起こしやすい野菜の1つです。
同じ種類の野菜を同じ場所で続けて栽培すると、土壌中の病原菌が増えたり、栄養バランスが崩れたりして、次の野菜の生育が悪くなることがあります。
後作を適切に行うことで、連作障害を防ぎ、より多くの美味しい野菜を収穫することができます。
「トマトの後に植えてもいい野菜」
- ネギ(ネギ、長ネギ)
- 玉ねぎ
- ブロッコリー
- 三つ葉
- キャベツ
- 白菜
- レタス
- 小松菜
- ほうれん草
- マメ科(インゲン豆、絹さや、スナップエンドウ、グリーンピースなど)
- にんにく
「トマトの後に植えない方がいい野菜」
- トマト
- ナス
- ピーマン
- じゃがいも
- オクラ
- きゅうり
- かぼちゃ
- ニンジン
- 大根
トマトの後作は、違う科の野菜を順番に植える輪作をしていくことで、連作障害を避けることができ、美味しく元気な野菜を育てることができます。
トマトはナス科なので、ナス科ではない野菜が後作にいいのですが、違う科といっても、きゅうりなどのウリ科、ニンジン、大根などの根野菜は後作には向いていないので注意して下さい。
トマトの後作として1番おすすめは、ネギです。
ネギに土壌消毒効果があるため、病気になりにくくする効果も期待でき、さらにトマトを栽培していた土壌をそのまま使っても問題ありません。
プランター栽培にも向いており、手間もほとんどかからず、切ってもまた伸びてくるので、長期で楽しむことができます。
トマトが終わる時期は、暑さも落ち着く頃。
お味噌汁にちょっと添えたり、長ネギを育てて鍋料理に使ったりしても良いですよね。